1983/08/19 アムスルダム ライブ@パラディソ
投稿が遅くなってすみません!
バタバタと日々野暮用に追われておりました・・・・。
では、ど~ぞ~♪
*********************
ステージへ向かう階段を登っていると、オーディエンスの大合唱の歌声がどんどんはっきりと聞こえてきた。
ステージの袖に立って会場を見てみると、まだ客電は付いたままだった。
鈴なり状態のオーディエンスが高々と腕を上げて大合唱をしながらLOUDNESSを待っていた。
この曲名不明のオーディエンスの大合唱が完璧に一つになってピークを迎えた時、客電が消えLOUDNESSのオープニングSEが流れた。
物凄い歓声と共に手拍子と足踏みが同時に鳴り響いた。
あたかも「LOUDNESSよ早く出て来い!!」と迫っているようだった。
その独特な雰囲気を見てタッカンが笑った。
「なんじゃ~こりゃ~~!いつもこんなん感じなんか?」
会場の異様な盛り上がりの雰囲気に、僕は全身に血が沸き立つのを覚えた。
ステージの照明はがんがんオーディエンスを煽っている。
オープニングSEにオーディエンスは手拍子をしながら”Wow!Wow!”と叫んでいる。
LOUDNESSがゆっくりとステージに現すや怒涛の歓声が響き渡り、再びあの大合唱が始まった!
(このオーディエンスの大合唱が終わるのを待つべきなのか?)
この反応にどう対応すれば良いのか・・・メンバーは少し困った。
タッカン、マー君、ひぐっつあん、そして僕は腕を上げてオーディエンスに応えた。
大合唱がいつの間にか“LOUDNESS”コールに変わった。
タッカンの“In the mirror”のイントロが流れた瞬間、LOUDNESSが会場を完全支配した。
サウンドチェックではいささか残響音が酷いと思っていたが、本番ではお客さんの体がすべての不快な音を吸収してくれたのでシャープでラウドなサウンドになった。
タッカンのリフはまさに剃刀のようにザクザクとオーディエンスの中に切り込み、ひぐっつあんは怒髪天を衝くラウドドラムでオランダのメタルキッズを揺さぶった。
マー君のゴリゴリした重低音グルーブがステンドグラスを直撃して破壊しそうだった。
LOUDNESSのサウンドを全身に感じながら僕は会場を見渡した。
(ありゃりゃ・・・オーディエンスの目が点になっているがなぁ・・・・)
その状況を見た僕は思わず噴出しそうになった。
僕はアメリカで同じような状況を経験しているので少し余裕があった。
彼等にとっては初めての東洋人ロックバンド、日本人のヘビーメタルバンドであろう。
ある意味ちょっとしたカルチャーショックを感じているようだった。
“OH~~~~~~YEAH~~~~~~~~!!!!!”
僕が力の限り思いっきりシャウトした途端、オーディエンスは目が覚め我に返ったようだ。
彼等は”Wow!!!!”と絶叫したかと思うと、生まれ変わったように激しく頭を振り、こぶしを上げた。
LOUDNESSのスピードチューンとオーディエンンスが一つになった。
日本語の歌だけれど、彼等にはまったく関係無いようだった。
僕は会場に響き渡る自分の声が凄まじいエネルギーを放っているのを実感した。
楽曲アレンジの要所要所の決めパートが決まるたびにオーディエンスが反応した。
まるで映画のワンシーンを観ているような素晴らしい光景だった。
タッカンのソロがまるで火炎放射器のように火を噴いているようだ。
タッカンの表情は鬼気迫る怖いほどのパワーを発していた。
最前列にいるオーディエンスはその神技に凍りついているようだ。
ギターソロを弾くタッカンは闘っている戦士のようだった。
日本から来たこのニューギターヒーローに、オランダのオーディエンスは陶酔しているようだ。
何百回とステージの上でこのギターソロを傍らで聴いてきたけれど、この日のタッカンは正真正銘のスーパーギターヒーローだった。
この瞬間にもタッカンは一回りも二回りも大きく成長進化している。
いやタッカンだけではなかった、ひぐっつあんもマー君も世界レベルの貫禄と唯一無二のミュージシャン魂をギラギラと輝かせていた。
(わぁ~LOUDNESSが、す、凄いことになってんぞ!!!)
僕は鳥肌が立ち感動した。
ステージの汗がオーディエンスの歓声が栄養となりミュージシャンをどんどん育てるのだ。
ロックミュージシャンはライブをして「なんぼ」である。
ロックのライブはまさに人の魂と魂との交わりであり、そしてあたかも新たな命が芽生えるようにミュージシャンを成長させる。
稲妻のような”In the mirror”はオーディエンスの心をわしづかみした。
1曲目のエンディングと共に会場は爆発した。
その余韻に浸るまもなく、ひぐっつあんの凄まじいドラムプレイを合図に2曲目の“ロンリープレイヤー”に突入した。
この曲も”In the mirror”に負けないぐらいのスピード感たっぷりのナンバーだ。
曲の冒頭からHiEの高音が連発するのだが、バンドが作り出す轟音バッキングにはこれぐらいがちょうど良い。
曲の展開はジェットコースターのように駆け巡る。
ある意味とても日本的なこの曲のメロディーや楽曲アレンジが、オランダ人オーディエンスには新鮮なようだ。
残念ながら彼等にはこの歌詞の内容は理解不能ではあっても、サウンドに身を任せ心地よいようだ。
まさかこの日本人メタルヴォーカリストが青筋を立てて叫んでいる歌詞の内容が、「すでに花びら甘く濡れ・・・」などと言う3文エロ映画のような内容だとは思いもつかんだろうけど・・・。
ライブの時間の流れと共に、会場には笑顔が溢れた。
みんなが楽しんでいる。
これこそがロックのライブである。
言葉なんて関係ないのだ。
ミッシェルとの恋愛と同じだ、気持ちは言葉が無くとも通じるのだ。
僕はステージをやりながらどう言う訳かシャラと初めて会った日を思い出した。
そして初めてタッカンと会った日も思い出した。
素晴らしい出会いがあり宝石のような日々を過ごし、そして今僕はこのアムステルダムのステージに立ってオーディエンスと汗をかいている。
僕は夢を見ているような感覚になった。
どうかこれが夢ならずっと覚めないで欲しいと思った・・・。
バタバタと日々野暮用に追われておりました・・・・。
では、ど~ぞ~♪
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ステージへ向かう階段を登っていると、オーディエンスの大合唱の歌声がどんどんはっきりと聞こえてきた。
ステージの袖に立って会場を見てみると、まだ客電は付いたままだった。
鈴なり状態のオーディエンスが高々と腕を上げて大合唱をしながらLOUDNESSを待っていた。
この曲名不明のオーディエンスの大合唱が完璧に一つになってピークを迎えた時、客電が消えLOUDNESSのオープニングSEが流れた。
物凄い歓声と共に手拍子と足踏みが同時に鳴り響いた。
あたかも「LOUDNESSよ早く出て来い!!」と迫っているようだった。
その独特な雰囲気を見てタッカンが笑った。
「なんじゃ~こりゃ~~!いつもこんなん感じなんか?」
会場の異様な盛り上がりの雰囲気に、僕は全身に血が沸き立つのを覚えた。
ステージの照明はがんがんオーディエンスを煽っている。
オープニングSEにオーディエンスは手拍子をしながら”Wow!Wow!”と叫んでいる。
LOUDNESSがゆっくりとステージに現すや怒涛の歓声が響き渡り、再びあの大合唱が始まった!
(このオーディエンスの大合唱が終わるのを待つべきなのか?)
この反応にどう対応すれば良いのか・・・メンバーは少し困った。
タッカン、マー君、ひぐっつあん、そして僕は腕を上げてオーディエンスに応えた。
大合唱がいつの間にか“LOUDNESS”コールに変わった。
タッカンの“In the mirror”のイントロが流れた瞬間、LOUDNESSが会場を完全支配した。
サウンドチェックではいささか残響音が酷いと思っていたが、本番ではお客さんの体がすべての不快な音を吸収してくれたのでシャープでラウドなサウンドになった。
タッカンのリフはまさに剃刀のようにザクザクとオーディエンスの中に切り込み、ひぐっつあんは怒髪天を衝くラウドドラムでオランダのメタルキッズを揺さぶった。
マー君のゴリゴリした重低音グルーブがステンドグラスを直撃して破壊しそうだった。
LOUDNESSのサウンドを全身に感じながら僕は会場を見渡した。
(ありゃりゃ・・・オーディエンスの目が点になっているがなぁ・・・・)
その状況を見た僕は思わず噴出しそうになった。
僕はアメリカで同じような状況を経験しているので少し余裕があった。
彼等にとっては初めての東洋人ロックバンド、日本人のヘビーメタルバンドであろう。
ある意味ちょっとしたカルチャーショックを感じているようだった。
“OH~~~~~~YEAH~~~~~~~~!!!!!”
僕が力の限り思いっきりシャウトした途端、オーディエンスは目が覚め我に返ったようだ。
彼等は”Wow!!!!”と絶叫したかと思うと、生まれ変わったように激しく頭を振り、こぶしを上げた。
LOUDNESSのスピードチューンとオーディエンンスが一つになった。
日本語の歌だけれど、彼等にはまったく関係無いようだった。
僕は会場に響き渡る自分の声が凄まじいエネルギーを放っているのを実感した。
楽曲アレンジの要所要所の決めパートが決まるたびにオーディエンスが反応した。
まるで映画のワンシーンを観ているような素晴らしい光景だった。
タッカンのソロがまるで火炎放射器のように火を噴いているようだ。
タッカンの表情は鬼気迫る怖いほどのパワーを発していた。
最前列にいるオーディエンスはその神技に凍りついているようだ。
ギターソロを弾くタッカンは闘っている戦士のようだった。
日本から来たこのニューギターヒーローに、オランダのオーディエンスは陶酔しているようだ。
何百回とステージの上でこのギターソロを傍らで聴いてきたけれど、この日のタッカンは正真正銘のスーパーギターヒーローだった。
この瞬間にもタッカンは一回りも二回りも大きく成長進化している。
いやタッカンだけではなかった、ひぐっつあんもマー君も世界レベルの貫禄と唯一無二のミュージシャン魂をギラギラと輝かせていた。
(わぁ~LOUDNESSが、す、凄いことになってんぞ!!!)
僕は鳥肌が立ち感動した。
ステージの汗がオーディエンスの歓声が栄養となりミュージシャンをどんどん育てるのだ。
ロックミュージシャンはライブをして「なんぼ」である。
ロックのライブはまさに人の魂と魂との交わりであり、そしてあたかも新たな命が芽生えるようにミュージシャンを成長させる。
稲妻のような”In the mirror”はオーディエンスの心をわしづかみした。
1曲目のエンディングと共に会場は爆発した。
その余韻に浸るまもなく、ひぐっつあんの凄まじいドラムプレイを合図に2曲目の“ロンリープレイヤー”に突入した。
この曲も”In the mirror”に負けないぐらいのスピード感たっぷりのナンバーだ。
曲の冒頭からHiEの高音が連発するのだが、バンドが作り出す轟音バッキングにはこれぐらいがちょうど良い。
曲の展開はジェットコースターのように駆け巡る。
ある意味とても日本的なこの曲のメロディーや楽曲アレンジが、オランダ人オーディエンスには新鮮なようだ。
残念ながら彼等にはこの歌詞の内容は理解不能ではあっても、サウンドに身を任せ心地よいようだ。
まさかこの日本人メタルヴォーカリストが青筋を立てて叫んでいる歌詞の内容が、「すでに花びら甘く濡れ・・・」などと言う3文エロ映画のような内容だとは思いもつかんだろうけど・・・。
ライブの時間の流れと共に、会場には笑顔が溢れた。
みんなが楽しんでいる。
これこそがロックのライブである。
言葉なんて関係ないのだ。
ミッシェルとの恋愛と同じだ、気持ちは言葉が無くとも通じるのだ。
僕はステージをやりながらどう言う訳かシャラと初めて会った日を思い出した。
そして初めてタッカンと会った日も思い出した。
素晴らしい出会いがあり宝石のような日々を過ごし、そして今僕はこのアムステルダムのステージに立ってオーディエンスと汗をかいている。
僕は夢を見ているような感覚になった。
どうかこれが夢ならずっと覚めないで欲しいと思った・・・。
by loudness_ex
| 2008-11-25 17:34
