Earth Shaker 第1期
LOUDNESS豆日記&情報
ベースのマー君、実は高校時代はサッカー選手だった。
それも初芝高校サッカーの特待生で入学したほどの実力だ。
初芝高校のサッカー部、今の高校サッカーのことは知らないけれど、当時は全国レベルであった強豪だ。
今ではサッカーは日本で完全に市民権を得たスポーツだ。
Jリーグやらワールドカップやらで大いに盛り上がるしね。
ただ、マー君の高校の頃はそれ程でもなかったように思う。
なのにマー君、すでにサッカー選手だったのだ、先見の明であるなぁ・・・。
マー君から初芝高校サッカー部の練習特訓の凄まじさを何度か聞いたが・・・。
基礎体力やスポーツ根性は筋金入りの男である。
今は阪神タイガースの応援団だけどね・・・。
そう言えばこぞやんも阪神ファンで楽屋やスタジオで二人での話題は阪神タイガースで持ちきりであった。
-------------------------------------------------------------------------------------------------
アースシェイカーの活動である。
バンドの練習にも熱を入れ、オリジナル曲もどんどん増やして行った。
リハーサルは相変わらずわったんの家でやっていた。
初めてのバハマライブ以来、コンスタントにバハマでライブを続けた。
高校時代の友人も始めの方はライブに来てくれていたけれど、そのうちに来なくなった。
その代わり、本当にアースシェイカーが好きになって毎回バハマのライブを熱心に来てくれるアースシェイカーのファンが出来た。
バハマは毎回ほぼ満席で埋まるようになってきた。
初めてのライブで訳が分からずに始まった「けんか腰MC」も僕の専売特許になって毎回お客さんに「けんか腰」で話しかけた。
ステージではメイクもするようになって、毎回シャラが僕の顔にメークをしてくれた。
メイクと言ってもいわゆる綺麗な化粧じゃなくてどちらかと言うと歌舞伎系のメイクだった。
多分その時期、関西のカリスマロックバンドで人気のあった「山水館」の影響だとは思う。
そのうちに慣れてきて自分でメイクもやるようになったけれど。
もっぱら活動はバハマ限定だったけれど学園祭にも出た。
物凄く記憶に残っているのは甲南大学か、関西大学の学園祭に出た時のことだ。
会場は1000人ほど入るような講堂だったと思う。
催し物の詳しい話も聞かずにライブが出来るということで飛びついたのだが・・・。
会場となる場所を見たとき「おぉ!でかい立派なホールやな!」と感嘆の声を上げた。
取りあえず、アースシェイカーのライブの楽器やらの準備を自分達でやり、サウンドチェックもやった。
講堂だけにステージが高く見晴らしが良かった。
僕はマイクチェックで思いっきり声を出したら会場内に響き渡り最高な気分だった。
ギターアンプもバハマとは違う距離にあって遠く感じた。
サウンドチェックも終わりいよいよ本番の時間が来た。
僕達は颯爽とステージにあがってオーディエンスを見渡した。
会場は満員だった!!
会場内にはびっしりスーツを着込んで髪の毛はポマードのようなものでがっちりまとめた男性達とドレスを着込み見たことのないような装飾類を身につけた女性達がしかも整然と立って僕たちの演奏を待っていた。
整然と・・・・・綺麗に・・・並んで立っていた・・・・・。
僕はこの雰囲気に違和感を感じた。
(この人達ロックなんか聴くのかな?)。
シャラも同じようだった、わったんも固まっていた。
(なんじゃ、この人達は・・・)
僕達がステージに登場しても拍手も無く、僕達の演奏をただ待っている。
「こんにちは!アースシェイカーです」
僕は取りあえず挨拶をした。
「一曲目行きます・・・」
曲はヴァンへーレンの”I’M ON FIRE”だった。
わったんのカウントが入った「1.2.3.・・」
その瞬間だ、事件が起こったのは。
なんと綺麗に着飾った彼等はわったんのカウントと共にピシッと背筋を伸ばし、男性は女性の手をとり、女性は男性に身を任せるようなポーズをとった。
(ゲッ!なんじゃこいつら!何を始めよんねん!!)
“I’M ON FIRE”のイントロと同時に彼らは見事なダンスステップを踏み出した。
50カップル以上はいたと思う、彼らが一斉に一糸乱れぬ見事なダンスをおっぱじめたのだ!!
(こ、これは、しゃ、社交、社交ダンスちゃうんかい???)
シャラを見るとシャラも社交ダンスのダンスを見ながら凍り付いていた。
それにしても見事なステップであった。
(ハードロックの演奏になんて軽やかなんだ!!)
僕は歌いながらそのダンスにしばし見とれた。
次の曲はUFOの曲だ、これもシンプルな8ビートで社交ダンス軍団は問題なく踊っていた。
問題は次の曲であった・・・
RUSHであった・・
変拍子バシバシの曲だった...。
(いったいどーすんねん!社交ダンスの諸君!変拍子だよ~~ん!)
僕達はこの状況を察知したものの、メニューをあらかじめ決めていたので急に変更できるような余裕は我々には無かった。
果たして、変拍子で社交ダンスの全員の動きを見事に止めてしまった、そして完璧に凍らせてしまった・・。
それまでにこやかに踊っていた彼らから笑顔が消えた・・・。
残念ながら、この先のことは記憶に無い・・・。
僕が記憶にあるのはこの社交ダンスが一斉に凍りついた瞬間までである。
人間は良く出来ていて、酷い悪夢は記憶から消すらしい・・。
きっと悪夢のステージだったことは想像に難くない・・・。
ベースのマー君、実は高校時代はサッカー選手だった。
それも初芝高校サッカーの特待生で入学したほどの実力だ。
初芝高校のサッカー部、今の高校サッカーのことは知らないけれど、当時は全国レベルであった強豪だ。
今ではサッカーは日本で完全に市民権を得たスポーツだ。
Jリーグやらワールドカップやらで大いに盛り上がるしね。
ただ、マー君の高校の頃はそれ程でもなかったように思う。
なのにマー君、すでにサッカー選手だったのだ、先見の明であるなぁ・・・。
マー君から初芝高校サッカー部の練習特訓の凄まじさを何度か聞いたが・・・。
基礎体力やスポーツ根性は筋金入りの男である。
今は阪神タイガースの応援団だけどね・・・。
そう言えばこぞやんも阪神ファンで楽屋やスタジオで二人での話題は阪神タイガースで持ちきりであった。
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アースシェイカーの活動である。
バンドの練習にも熱を入れ、オリジナル曲もどんどん増やして行った。
リハーサルは相変わらずわったんの家でやっていた。
初めてのバハマライブ以来、コンスタントにバハマでライブを続けた。
高校時代の友人も始めの方はライブに来てくれていたけれど、そのうちに来なくなった。
その代わり、本当にアースシェイカーが好きになって毎回バハマのライブを熱心に来てくれるアースシェイカーのファンが出来た。
バハマは毎回ほぼ満席で埋まるようになってきた。
初めてのライブで訳が分からずに始まった「けんか腰MC」も僕の専売特許になって毎回お客さんに「けんか腰」で話しかけた。
ステージではメイクもするようになって、毎回シャラが僕の顔にメークをしてくれた。
メイクと言ってもいわゆる綺麗な化粧じゃなくてどちらかと言うと歌舞伎系のメイクだった。
多分その時期、関西のカリスマロックバンドで人気のあった「山水館」の影響だとは思う。
そのうちに慣れてきて自分でメイクもやるようになったけれど。
もっぱら活動はバハマ限定だったけれど学園祭にも出た。
物凄く記憶に残っているのは甲南大学か、関西大学の学園祭に出た時のことだ。
会場は1000人ほど入るような講堂だったと思う。
催し物の詳しい話も聞かずにライブが出来るということで飛びついたのだが・・・。
会場となる場所を見たとき「おぉ!でかい立派なホールやな!」と感嘆の声を上げた。
取りあえず、アースシェイカーのライブの楽器やらの準備を自分達でやり、サウンドチェックもやった。
講堂だけにステージが高く見晴らしが良かった。
僕はマイクチェックで思いっきり声を出したら会場内に響き渡り最高な気分だった。
ギターアンプもバハマとは違う距離にあって遠く感じた。
サウンドチェックも終わりいよいよ本番の時間が来た。
僕達は颯爽とステージにあがってオーディエンスを見渡した。
会場は満員だった!!
会場内にはびっしりスーツを着込んで髪の毛はポマードのようなものでがっちりまとめた男性達とドレスを着込み見たことのないような装飾類を身につけた女性達がしかも整然と立って僕たちの演奏を待っていた。
整然と・・・・・綺麗に・・・並んで立っていた・・・・・。
僕はこの雰囲気に違和感を感じた。
(この人達ロックなんか聴くのかな?)。
シャラも同じようだった、わったんも固まっていた。
(なんじゃ、この人達は・・・)
僕達がステージに登場しても拍手も無く、僕達の演奏をただ待っている。
「こんにちは!アースシェイカーです」
僕は取りあえず挨拶をした。
「一曲目行きます・・・」
曲はヴァンへーレンの”I’M ON FIRE”だった。
わったんのカウントが入った「1.2.3.・・」
その瞬間だ、事件が起こったのは。
なんと綺麗に着飾った彼等はわったんのカウントと共にピシッと背筋を伸ばし、男性は女性の手をとり、女性は男性に身を任せるようなポーズをとった。
(ゲッ!なんじゃこいつら!何を始めよんねん!!)
“I’M ON FIRE”のイントロと同時に彼らは見事なダンスステップを踏み出した。
50カップル以上はいたと思う、彼らが一斉に一糸乱れぬ見事なダンスをおっぱじめたのだ!!
(こ、これは、しゃ、社交、社交ダンスちゃうんかい???)
シャラを見るとシャラも社交ダンスのダンスを見ながら凍り付いていた。
それにしても見事なステップであった。
(ハードロックの演奏になんて軽やかなんだ!!)
僕は歌いながらそのダンスにしばし見とれた。
次の曲はUFOの曲だ、これもシンプルな8ビートで社交ダンス軍団は問題なく踊っていた。
問題は次の曲であった・・・
RUSHであった・・
変拍子バシバシの曲だった...。
(いったいどーすんねん!社交ダンスの諸君!変拍子だよ~~ん!)
僕達はこの状況を察知したものの、メニューをあらかじめ決めていたので急に変更できるような余裕は我々には無かった。
果たして、変拍子で社交ダンスの全員の動きを見事に止めてしまった、そして完璧に凍らせてしまった・・。
それまでにこやかに踊っていた彼らから笑顔が消えた・・・。
残念ながら、この先のことは記憶に無い・・・。
僕が記憶にあるのはこの社交ダンスが一斉に凍りついた瞬間までである。
人間は良く出来ていて、酷い悪夢は記憶から消すらしい・・。
きっと悪夢のステージだったことは想像に難くない・・・。
by loudness_ex
| 2008-05-01 18:57