アースシェイカー初ライブその2@道頓堀の夜
LOUDNESS豆日記&情報
前回、LOUDNESSデビュー前に、僕の前歯をインプラントにしろと事務所の至上命令が出たと書いた。
実はその時、歯の治療と共に「二井原お前は関西弁禁止だ!」と言う史上最大の厳しいお達しも当時のプロデューサーから出たのである。
僕に「死ね」と言っているようなものだった。
まだ関西弁が市民権を得る前の話。
------------------------------------------------
アースシェイカーデビューライブは無事に終わった。
高校の文化祭と同じで、ライブ内容の詳しい記憶は全く無い・・。
多分、オリジナル曲半分、コピー曲半分ぐらいだったと思う。
コピーはRUSH,Scorpions,Van Halen, UFO, NAZAREATH(?)辺りかな?
多分シャラあたりは録音テープ、いや、もしかしたらヴィデオテープを持っているかもしれないが・・。
2ステージ、演奏時間で約80分強 全速力で駆け抜けた怒涛のライブだった。
ライブ前の虚脱感が嘘のようなエネルギッシュなライブだった。
僕の白いジャケットは絞れば滝のように汗が流れ落ちた。
白いロンドンブーツの中は水の中に入ったように靴下が濡れてグチャグチャと音がしていた。
体からは湯気が立ち、汗が吹き出していた。
ライブ直後、楽器をステージに置いたままバハマの階段を駆け上がり外に出た。
上半身裸で息を切らしながら道路へぶっ倒れた。
肩で息をしながら大阪の道頓堀の夜空を見上げた、満天の星が美しかった。
夜風が体を癒してくれた。
やっと正気に戻れた。
僕はこのアースシェイカーライブ以前にライブハウスでハードロックバンドのライブを見たことがなかった。
所謂、ライブといえば上田正樹&サウスツーサウス、ソーバッドレビュー、優歌団ぐらいしか見たことが無かった。
日本人ハードロックバンドのライブはバウワウと紫ぐらいしか見たことが無かった。
でもその2バンド共大きなステージだったし、彼らはすでにプロのバンドだった。
大阪で先輩にあたるアマチュアハードロックバンドを僕は見たことが無かったのだ。
ブルースロックバンドはそこそこいたけど、純然なハードロックバンドはまだそれ程多くは無かったと思う。
唯一『レイジー』がいたけれど、『レイジー』はすでに上京していてアイドルポップグループと化していた。
実は、神戸(三宮?)出身の偉大なるカリスマハードロックバンド「山水館」や神戸(三宮?)出身の偉大なるプログレバンド「シェラザード」が存在していたのだが、彼らの存在を知るのもアースシェイカー初ライブ後である。(多分)
僕に関して言うと、アースシェイカーの初ライブ以前に影響を受けるべき先輩ハードロックシンガーがいなかった。
逆に言えば影響を受けるべき先輩がいなかったお陰で、誰の真似でもない、僕独自のハードロックヴォーカルの世界が出来上がったとも言える。
そう言う状況であったからこそ、僕のあの苦し紛れに出た「前代未聞の素っ頓狂ハイトーンの凄まじい怒涛のケンカ腰アホMC」も産まれたのである。
そして、その時代ではまだ目新しかったマイケルシェンカーやヴァンへーレンを髣髴させるタイプのギターリスト、ゲディーリー並のハイトーンのヴォーカル、やたらでかい音をたたき出すハードなドラマー、ちょっと手前味噌な話になるけれど、僕達はそれまで関西にはいなかった新鮮な空気を持ったハードロックバンドだったと思う。
いや、いたのかもしれないけど、少なくとも僕は知らなかった。
友達は興奮で頬を真っ赤にして「お前ら無茶格好よかったぞ!!」と抱きついてきた。
マスターも「初めてのライブやったけど、アースシェイカーおもろかったわぁ・・・」と言って微笑んでくれた。
結局デビューライブがまずまずの良い出来だったお陰で、その後バハマで定期的にライブをするようになった。
服を着替えて、お客さんがまだお酒を飲んだりして残っている会場に戻って僕達は機材の片付けをやった。
搬入は3人だったけれど搬出は友達も手伝ってくれた。
すべて片付けが終わり会場で一息ついていると、シャラが封筒を持って来た。
「今日のギャラやでぇ~♪」満面の眩しいほどの素晴らしいシャラの笑顔だった。
「ほな、一人1000円ずつなぁ~」(・・ぐらいだったと思う)
ポケットにはいつも小銭しか入っていなかった僕にとって1000円は今の貨幣価値で言うと200万ほどの価値があった。(んな訳あるかい!)
「残りはこれからの経費で貯金しよな」とシャラが提案した。
僕はこのギャラが嬉しかった、産まれて初めて歌って稼いだお金だ。
小学4年生の時に新聞配達をやってもらった給料の次に嬉しかった。
3人で一緒にロックで稼いだ夜、プロのロックミュージシャンとしての第一歩だった。
アースシェイカーの記念すべきデビューライブの道頓堀のあの夜を僕は生涯忘れない。
前回、LOUDNESSデビュー前に、僕の前歯をインプラントにしろと事務所の至上命令が出たと書いた。
実はその時、歯の治療と共に「二井原お前は関西弁禁止だ!」と言う史上最大の厳しいお達しも当時のプロデューサーから出たのである。
僕に「死ね」と言っているようなものだった。
まだ関西弁が市民権を得る前の話。
------------------------------------------------
アースシェイカーデビューライブは無事に終わった。
高校の文化祭と同じで、ライブ内容の詳しい記憶は全く無い・・。
多分、オリジナル曲半分、コピー曲半分ぐらいだったと思う。
コピーはRUSH,Scorpions,Van Halen, UFO, NAZAREATH(?)辺りかな?
多分シャラあたりは録音テープ、いや、もしかしたらヴィデオテープを持っているかもしれないが・・。
2ステージ、演奏時間で約80分強 全速力で駆け抜けた怒涛のライブだった。
ライブ前の虚脱感が嘘のようなエネルギッシュなライブだった。
僕の白いジャケットは絞れば滝のように汗が流れ落ちた。
白いロンドンブーツの中は水の中に入ったように靴下が濡れてグチャグチャと音がしていた。
体からは湯気が立ち、汗が吹き出していた。
ライブ直後、楽器をステージに置いたままバハマの階段を駆け上がり外に出た。
上半身裸で息を切らしながら道路へぶっ倒れた。
肩で息をしながら大阪の道頓堀の夜空を見上げた、満天の星が美しかった。
夜風が体を癒してくれた。
やっと正気に戻れた。
僕はこのアースシェイカーライブ以前にライブハウスでハードロックバンドのライブを見たことがなかった。
所謂、ライブといえば上田正樹&サウスツーサウス、ソーバッドレビュー、優歌団ぐらいしか見たことが無かった。
日本人ハードロックバンドのライブはバウワウと紫ぐらいしか見たことが無かった。
でもその2バンド共大きなステージだったし、彼らはすでにプロのバンドだった。
大阪で先輩にあたるアマチュアハードロックバンドを僕は見たことが無かったのだ。
ブルースロックバンドはそこそこいたけど、純然なハードロックバンドはまだそれ程多くは無かったと思う。
唯一『レイジー』がいたけれど、『レイジー』はすでに上京していてアイドルポップグループと化していた。
実は、神戸(三宮?)出身の偉大なるカリスマハードロックバンド「山水館」や神戸(三宮?)出身の偉大なるプログレバンド「シェラザード」が存在していたのだが、彼らの存在を知るのもアースシェイカー初ライブ後である。(多分)
僕に関して言うと、アースシェイカーの初ライブ以前に影響を受けるべき先輩ハードロックシンガーがいなかった。
逆に言えば影響を受けるべき先輩がいなかったお陰で、誰の真似でもない、僕独自のハードロックヴォーカルの世界が出来上がったとも言える。
そう言う状況であったからこそ、僕のあの苦し紛れに出た「前代未聞の素っ頓狂ハイトーンの凄まじい怒涛のケンカ腰アホMC」も産まれたのである。
そして、その時代ではまだ目新しかったマイケルシェンカーやヴァンへーレンを髣髴させるタイプのギターリスト、ゲディーリー並のハイトーンのヴォーカル、やたらでかい音をたたき出すハードなドラマー、ちょっと手前味噌な話になるけれど、僕達はそれまで関西にはいなかった新鮮な空気を持ったハードロックバンドだったと思う。
いや、いたのかもしれないけど、少なくとも僕は知らなかった。
友達は興奮で頬を真っ赤にして「お前ら無茶格好よかったぞ!!」と抱きついてきた。
マスターも「初めてのライブやったけど、アースシェイカーおもろかったわぁ・・・」と言って微笑んでくれた。
結局デビューライブがまずまずの良い出来だったお陰で、その後バハマで定期的にライブをするようになった。
服を着替えて、お客さんがまだお酒を飲んだりして残っている会場に戻って僕達は機材の片付けをやった。
搬入は3人だったけれど搬出は友達も手伝ってくれた。
すべて片付けが終わり会場で一息ついていると、シャラが封筒を持って来た。
「今日のギャラやでぇ~♪」満面の眩しいほどの素晴らしいシャラの笑顔だった。
「ほな、一人1000円ずつなぁ~」(・・ぐらいだったと思う)
ポケットにはいつも小銭しか入っていなかった僕にとって1000円は今の貨幣価値で言うと200万ほどの価値があった。(んな訳あるかい!)
「残りはこれからの経費で貯金しよな」とシャラが提案した。
僕はこのギャラが嬉しかった、産まれて初めて歌って稼いだお金だ。
小学4年生の時に新聞配達をやってもらった給料の次に嬉しかった。
3人で一緒にロックで稼いだ夜、プロのロックミュージシャンとしての第一歩だった。
アースシェイカーの記念すべきデビューライブの道頓堀のあの夜を僕は生涯忘れない。
by loudness_ex
| 2008-04-09 21:19